せいざん病院 【朝礼訓辞】
朝礼訓辞

平成30年8月 朝礼訓辞

 昨日、8月7日は立秋で暦の上ではもう秋です。
 でも、何という暑さでしょう。

 ある禅僧(禅宗の僧)が禅師(禅の師匠)にこう尋ねました。
 「夏の暑さを避けるためには、どこへ行けばいいですか。冬の寒さをしのぐためには、何をすればいいですか。」
 すると禅師は「夏はどこへ行こうと暑い。冬は何をしようが寒い。現実から逃れることを考えるのではなく、現実を受け入れなさい」と、禅師は答えました。

 この言葉の裏には、人の生き方についての教えがあると云われます。
たとえば人は、苦しい状況に見舞われると「どうすれば、この苦しい状況から逃れられるのか」と考えます。
 しかし、禅の考え方では、「苦しい状況から逃れる方法などない。逃れようとして、ジタバタもがけば、ますます苦しい状況に入り込んで行くだけだ。逃れようと思わず、今の状況を受け入れるのがよい。それが物事に立ち向かうことになる。今の状況を打破することにもつながる」ということになるのです。

 作家の芥川 龍之介は「どうせ生きて行くからには、苦しいのは当たり前だと思え」という言葉を残しています。
 この言葉も「ジタバタせずに、苦しさを受け入れることで、現状を打破する方法が見つかる」ということを教えているのです。

 戦国時代、天正10年、甲斐の国(今の山梨県)の恵林寺(えりんじ)の禅僧の快川(かいせん)は織田信長の軍勢に寺を攻められた時に、火の中に座って「心頭滅却すれば、火もまた涼し」という、中国の杜荀鶴(とじゅんかく)の詩を唱えて死んだと云われます。
 心頭滅却すればとは心から雑念をなくしてしまうこと、という意味だと思います。

 暑い時は、何処へ行っても暑い
 寒い時は、どうしたって寒い、のです。

 皆さん、元気を出して、暑い夏を乗り切りましょう。
 今月も一緒に頑張りましょう。 (この日気温33℃)

   平成30年8月8日 植西 聰芳「動じない心を作る85の言葉」より 
 

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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