朝礼訓辞

令和元年12月 朝礼訓辞

 いよいよ今年も最後の月となりました。今年5月1日に平成から令和へと元号が改まり、早、7ヶ月が過ぎました。
 私は、昭和10年8月生まれで、現在84才です。34才の12月8日に開業しましたので、あと3日で満50周年を迎えます。
 生前あまり良いことをしなかったらしく、その罰としてまだ生きて働いていますが、そのうちに、この世を去る時が必ず参ります。この世に対してあの世すなわち来世というものが果たしてあるのでしょうか。
 仏教では、この世を此(し)岸(がん)、あの世を彼岸(ひがん)と呼びます。この世からあの世に行く時、必ず渡らなければならない川があります。それを三途(さんず)の川と呼びます。この川は泳いで渡るか、渡し舟に乗せてもらうことになります。
 渡し舟に乗せて貰うには舟賃が要るだろうからと、火葬する前の納棺のとき昔の人は小銭を入れてやりました。ベルリンオリンピックで日本人として始めて、金メダルを取った前畑秀子さんは「私は平泳ぎで、三途の川は渡ります。」と世間の人をあっと驚かせました。

 現在、私達が生きている世界はすべて相対性の二元論が成り立っています。上と下、男と女、表と裏、昼と夜、原因と結果など、全てのものが表裏一体となっています。従って、この世(現世)があれば、あの世(来世)があると云われています。
 この世とあの世の境界線が死であります。生と死の交差点です。
 人は死んだとき、肉体は死んでも、その人の魂や霊は生きていて、7日間はまだ地上にとどまっていると云われます。それで初7日というものがあります。死んでから49日の間に三途の川を渡り、次第に天にのぼりあの世に行くのです。ですから、死後49日間は静かに大人しくして霊を弔い、三途の川を渡り終えた49日以降に私達は実生活に戻ります。

 彼岸、死後の向う世界は、果してどうなっているのでしょうか。仏教でも、キリスト教でも、どの宗教でも、上と下に分かれているそうです。
上とは天国であり、下は地獄です。長野県のある女性の牧師がくも膜下出血で倒れ、救急車で運ばれ入院し奇跡的に助かり生き返りましたが、彼女はその時「天国」を見たと述懐されています。
 天国は全世界のどんな所よりも素晴らしい所だったそうです。背後は金色に輝き、クリスタルガラスのような虹がかかり、そこからダイヤモンドのようにいろいろな色に輝く水のようなものが流れ、温かく流れていったということです。
 死んで地獄に行き、生き還った人はいませんので、地獄の様子は解りませんが、洋の東西を問わず地獄は火の池で、人々は熱くて苦しんでいるようです。その地獄の火は永遠に消えることはないと云われています。

 人は誰でも必ず死にます。生きているということは死に近づいているということです。人は人生の最後をどう締めくくるか、すなわち人生の幕引きをどうするかの潮時を考え、美しく老いてこの世を去ることを願って、残されたこの世を生きて行かなければなりません。
 病人をいたわりましょう。貧しい人を助けましょう。困っている人の相談にのってあげましょう。
 寒くなります。体調には気を付けて今月も頑張りましょう。

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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