朝礼訓辞

平成30年2月 朝礼訓辞

 日本尊厳死協会というのがあり、鹿児島にも支部があります。
昨年、亡くなられた日野原先生や前の鹿大の学長であられた井形先生たちが中心になって、
いままで活動しておられ現在も続けられています。
 尊厳死は「人間の尊厳を保ちつつ死を迎える」ことを意味します。
日本では、治療の見込みのない末期の病気では、死期を引き延ばすだけの延命治療により、
スパゲッティ状態の惨めな姿で延々と生かされるのが、人間の尊厳を傷つけると考え、
それよりも宇宙の摂理に従った穏やかな自然死を望む人が多いのです。

  所が欧米では、「自分の死に方を選ぶのは、人間の権利である」と安楽死に賛成する
意見が多いのです。
安楽死には、2通りあります。「積極的安楽死」と「消極的安楽死」です。

  3年前に米国で起った29才女性の有名な予告安楽死事件というのがあります。
米国オレゴン州に住んで居られたメイナードさんという女性が、2014年10月14日に
発信した「29才で尊厳死する私の権利」と題するツイッターが大きな反響を呼びました。
ツイッターによれば「私は、昨年結婚し、今年初め、悪性の脳腫瘍で余命6ヶ月の宣告を
受けました。全脳の放射線治療を勧められましたが、副作用で残りの人生を惨めにする
だけの治療を拒否し、尊厳死(安楽死)を選択しました」とありました。
「この計画実行のため、居住地のカリフォルニア州から、更に安楽死が法的に
認められているオレゴン州に夫婦で移住し、夫の誕生日を祝った11月1日に
私は医師が処方した薬を飲んで死にます」という内容で、その後、彼女は予告通りの
薬物死を遂げました。

  このツイッターは、40万回以上も再生され、6千件のコメントが寄せられるなど、
安楽死の是非をめぐる大論争を引き起こしました。

  これが、積極的安楽死と呼ばれますが、一方延命治療を控えて自然経過に任せる
消極的安楽死があります。これが、日本の尊厳死協会の宣言書の中にあります。

  人間の死亡率は100%です。私達は、どんな形で死を迎えるか、安らかで
自然な死を望むなら、正常な判断が出来る健康なうちに明確な意思表示をしておく
必要があると思います。
私も家内も17年前に入会し、現在に至っています。

  例年の他、今年は寒さが厳しいようです。皆さん、インフルエンザに罹らないよう
体調に気を付けて下さい。

 今月も一緒に頑張りましょう。

  尊厳死 かごしま 第33号(2016.9.10)より

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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