朝礼訓辞

平成27年1月 朝礼訓辞

明けましておめでとうございます。
昨年中は大変御世話なり、また、大変ご迷惑をお掛けしました。
今年はきっと良い年でありますように祈って居ります。
皆さんのご協力なしには、何も出来ませんので、私も頑張りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

少しややこしい話ですが、今年は平成では27年です。
西暦では2015年、昭和で数えれば、昭和90年ということになります。
昭和20年に戦争に負けましたので、戦後70年ということになり、今年はいろんな行事が全国で執り行われることになると思います。

私は昭和10年生まれですので、今年8月には80才になります。
体力の許される限りこの「せいざん病院」の為に、患者さん達のため、皆さん従業員とその御家族の為に頑張る決意です。

昭和20年8月に日本は戦争に負けましたが、ドイツも同じ年の4月にヒトラーが拳銃自殺し、敗戦を迎えています。
其の前にイタリアが負けました。日本はイタリア、ドイツと日独伊三国同盟を結び、アメリカ、イギリス、フランスなどの連合軍に戦争を挑んだのが第二次世界大戦、太平洋戦争なのです。
このドイツから戦後日本に移住し、30年にわたり上智大学で教鞭を執られた、アルフォンス・デーケンスという先生が居られます。

人間の死について研究を続けられ、「死の哲学」を確立され、死の準備教育を講義され続けてこられた方です。先生が12才の時、ドイツは連合軍に占領されますが、ナチスの残党狩りをしていた連合軍の兵士に、おじいさんが銃で撃たれ、目の前で殺されてしまいました。
この叔父の死をきっかけに、死についての考察と勉強を始められたようです。
長い間、複雑な感情を引きずり、どうしても赦すことが出来ませんでしたが、哲学を学び、日本で宗教学を学び教える中に、人を赦すことが出来るようになったと書いておられます。

どんなに年月が経っても、相手を赦せず、恨み続ける人もいますが、他者を赦せない人は、終わりのない憎しみと恨みの連鎖に支配されます。
どんな悪口を云われようが、どんな仕打ちを受けようとも、じっと人を赦すということを今年一年勉強していきたいと思っています。

風邪 やインフルエンザに注意して今月も一緒に頑張りましょう。

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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