朝礼訓辞

平成26年3月 朝礼訓辞

今日は桃の節句、ひな祭りの日です。女の子供さんのおられる家では、その成長を願い、お祝いがあることでしょう

これまでに世界の平和に貢献した女性は数多くありますが、私がもっとも尊敬している中の一人に、マザー・テレサという修道女がいます。

マケドニアで生まれ、約20年前、87歳でなくなりましたが、受賞した数多くの賞の中でも光っているのが、1979年に受けたノーベル平和賞でしょう。
授賞式には特別な正装はせず、普段と同じ白い木綿のサリーに革製のサンダルという粗末な身なりでした。

2億円近い賞金は全て、インドのカルカッタの貧しい人々のためにお使い下さいと言われました。そして、「私のための晩餐会は不要です。このお金でパンがいくら買えますか」と尋ねられたそうです。

インドのカルカッタに、マザー・テレサが造った「死を待つ人の家」という施設があります。路上などで死にかけた貧しい人たちが安らかに死を迎えるための場所です。
そこに入っている人たちはほとんど望まれずに生まれた人たちで人々から邪魔にされ、ついには自分は生きていてもいなくても同じだ、むしろ生きていない方が世のためでは無かろうか、神も仏も助けてくれなかった、そういう思いを抱いた人たちです。

看護の「看」という字は、「手」の下に「目」と書きます。
看護の原点は、温かい手と優しいまなざしであり、その温もりにより人の心は癒され、満たされるのです。

温かい手とまなざしの看護を施すと、ほとんどの人が「ありがとう」といって無くなります。
マザー・テレサは「死にゆく人たちの最後のまなざしを私はいつも心にとどめています。そして、この世に見捨てられた人々が、最後の大切な時間に愛されたと感じながらこの世を去ることができるためなら、何でもしたいと思っています。」と言われました。

素晴らしい言葉であり、尊いお気持ちです。私たちも少しでもそれに近づけたらと思います。

移転新築して1年目の最後の月を迎えようとしています。
幸いに今年は爆発的なインフルエンザの流行はありませんでしたが、3月にはB型が流行する傾向があります。
皆さん、体には気を付けて、今月も頑張りましょう。

                渡部和子著 「面倒だから、しよう」より

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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