朝礼訓辞

平成26年1月 朝礼訓辞

明けましておめでとうございます。昨年はお世話になりました。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年12月5日、南アフリカの黒人で最初の大統領であったネルソン・マンデラさんが亡くなりました。 アフリカはヨーロッパのいろんな国の植民地として支配され、黒人は奴隷として働くばかりで、おまけに白人と黒人が同じ場所に住むことさえ禁じられていました。これをアパルトヘイト(人種隔離)と呼ばれて差別を受けていました。

これに反対したために、マンデラさんは投獄され27年間も獄中生活を送ることになりました。
マンデラさんは獄中で、まず看守の人々に毎日話しかけ、人間は平等であること、世界は争いのない平和なものでなくてはならないこと、家庭は揃って楽しいものでなくてはならないことなどを少しずつ説いていきました。

看守達の間から次第に刑務所の外部の人たちにもマンデラさんの理想が伝わっていき、その声は砂漠の中に水がじわじわ浸み透るように広まり、ついに政府を動かすまでになり、27年後にやっと釈放されました。

解放されてから人々に推され、選挙により南アフリカの最初の大統領に就任することになりますが、就任後は自分を投獄した白人を報復するどころか、何のとがめもせず、全ての過去を許し、新しい国を一緒に造ろうとさえ呼びかけました。

南アフリカの首都はヨハネスブルグといい、とても美しい国だそうですが、世界一の金の産地でもあります。マンデラさんはこの美しい国で、二度と再び人が人を抑圧することがあってはならないと訴え、1993年にはノーベル平和賞を受賞しました。

人を許すということ、私達はともすれば、人を恨み、人を憎んだり、悪口を言ったりしますが、私はどんなことにも腹を立てたり、人をののしったりしてはいけないと思います。
反発すればするほどに、争いが起こり、喧嘩になり、家庭でも、社会でも、職場でも仕事がうまくいかなくなってしまいます。

私達はどのようにいわれようとも、この「せいざん病院」を頼りにして下さっている患者さんとその家族を守っていかなければなりません。それが私達の使命なのです。

小さいことは許し合い、自分の悪いところは反省し、皆さんと協力して、この一年も頑張ってまいりましょう。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

医療法人純青会 せいざん病院
理事長  田上 容正

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